なお、2022年8月31日、ケプラーデータの更新方法を一番下に追記しています。
◎低軌道気象衛星のAPT受信に関して
※NOAA衛星はアメリカ海洋大気庁が管理・運用する気象衛星で、太陽同期軌道を周回しており、毎日2回、日本の上空を通過しています。 現在運用されてい るのは15号、18号、19号で、APT(137MHz帯)とHRPT(1700MHz帯)の二つの周波数でダウンリンクされています。さらにロシアも ATP専用ですが、METEORとRESURS等の衛星を保有しています。
この中で、私たちが簡単な設備で手軽に受信できるのは、APTシステムで送出されている137MHz帯域です。
信号音声だけなら、アマチュア無線のリグでも受信可能です。皆さんも一度、受信にチャレンジしてみて下さい。
- はじめに
当然ですが、137MHz帯が受信できる受信機が必要です。モードはワイドFM(帯域幅、40から50KHzが理想)が受信できること。ただし、衛星からの電波強度や受信機の帯域等、受信条件によってはFMモードの方が良い場合もあります。 でも初めは、このモードの方が受信しやすいかと思います。なお同じワイドFMモードでも、機種やメーカーによって帯域がかなり違っていますので、確認しておくことをお忘れなく。 私の場合は、専用受信機R139を導入しましたので、帯域幅は約40kHzに設定されます。- 受信周波数
低軌道気象衛星の送信周波数の最新情報です。 今のところ、NOAA 18号とNOAA 19号が受信・デコードの入門には最適だと思います。
なお現在ロシアの衛星は、全て送出オフになっています。
また2017年打上げに成功している NOAA 20号ですが、APT送信機能は搭載していないとの噂がありますが、明確にはなっていません。
現在の最新衛星情報 (NOAAページへの直リンク) - わたしの受信設備
もっともシンプルな受信設備の一例です。
受信関連器材 品名:型式 受信機 専用受信機 R139 パソコン 出来るだけ高性能なPCが望ましい 受信ソフト WXtoImg(英語版) 衛星トラッキングソフト WXtoImg(英語版) 受信アンテナ 自作QRHアンテナ・地上高約12m
■このたび、専用受信機としてR139を導入することが出来ました■ この機種の紹介や具体的な受信レポートは、こちらをご覧下さい。
■今までに受信した中から、月ごとのベスト画像を掲載しました■ 詳細は、こちらをご覧ください。
■WXtoImgを用いて受信した、最新の画像をこちらに掲載しています■
■低軌道気象衛星の専用アンテナを試作しました。詳細は、こちらをご覧ください■ - WXtoImgを用いた実際の受信画像
WXtoImgに備わっている自動的にHPにアップロードする機能(ftp)を用いて、不定期的に画像を試験公開しています。 新しいQFHアンテナを製作・導入してからは、非常に綺麗な画像を受信できています。
自動作成ページは、こちらからどうぞ。 - WXtoImgに関して
受信ソフトのWXTOIMGは、わたしが今最も注目しているデコードソフトです。 少しの基本設定をおこなえば、ほとんど自動でオペレートしてくれる優れものです。 英語版ではありますが、検索すれば日本語訳の解説HPもいくつかあります。 さらには、衛星トラッキングの機能もあって、至れり尽くせりです。 上記の通り、PCと受信機の電源を入れておくだけで、自動的に受信、画像処理、html作成、ftp更新をしてくれます。 本当に素晴らしい重宝なソフトであります。
https://www.wraase.de/wxtoimg/
1.今まで通り普通にソフトを起動すると、下記のエラーメッセージが表示されます。
2.上記のサイトから、中央付近にある「Keplers Updater v1.0.0」をダウンロードして解凍した後、起動します。↓↓
3.下記のようなメッセージが表示されるので、「Update Kepler Data」をクリックします。
4.以上の操作で新しい軌道要素が読み込まれます。これで「WXtoImg」を起動してもエラーは出てきません。
このアプリを起動することで、各個別のPC環境でもややこしい設定をすることなく、軌道要素が更新できます。お試しください。