◎旧バージョンのR139をNOAA18号対応のため、水晶を交換しました。
※わたしは、旧バージョンのR139を使用していますが、NOAA18号衛星対応のために水晶を交換しました。
トリマコンデンサーの調整が必要かと思われましたが、単に水晶交換だけで綺麗な画像が受信できています。
以下にその改造内容等をレポート致します。なお改造に関しては、すべて自己責任でお願いいたします。
また代理店から購入された場合は、保証対象から外れる場合も考えられます。
- 初めに
当初、水晶を交換すると同時に測定機器を使用してトリマコンデンサーの調整が必要だと考えていたのですが、Nakatoさんの掲示板を拝見すると【調整なしでも問題なく受信可能】との情報があったので、 思い切って特注で水晶を発注しました。【外した水晶(137.85MHz用、上)と137.9125MHz用の水晶(下)】
- 特注水晶の仕様
- 水晶周波数:14.044444MHz(NOAA-18の送信周波数:137.10MHz)
- 水晶周波数:14.134722MHz(NOAA-18の送信周波数:137.9125MHz)
- 水晶の型式:HC-49/U
- 水晶の容量:30P
- 改造前の受信周波数:137.30,137.40,137.50,137.62,137.85各MHz
- 改造後の受信周波数:137.10,137.40,137.50,137.62,137.9125各MHz
- 交換作業の準備
※完全に分解して、基板だけの状態にします。交換する水晶は写真のとおり、両端、左端(Y1)と右端(Y5)の水晶です。他の部品を傷つけないように慎重に分解してください。 外したネジは、本数を数えて小さな箱やティッシュペーパーの上に置いておくことをお勧めします。- 交換作業の実際
- 基板上の水晶の位置を十分に把握し、裏面の水晶ピン半田箇所にマジック等でマーキングを行う。
- 半田吸い取り線を用いて、半田を十分に吸い取る。わたしはこの半田吸い取り線をお勧めします。完全に半田が吸い取られると、水晶は簡単に外れます。無理に取ろうとすると、基板上のパターンを傷める恐れがありますので、要注意。
- 外した水晶に付いている絶縁シートを注意深く外す。これは基板上のパターンとのショートを保護しているので、絶対に必要です。
- 絶縁シートを取り付けた新しい水晶を基板に完全に挿入し、裏面の半田を行う。この時の半田温度は、水晶への負荷を考えると、出来るだけ低いほうが良い。わたしは70ワットタイプを使用しました。
- 水晶の余分なピンをニッパでカットする。ケースの構造からすると、3〜4mm残すのが良いでしょう。
- 半田箇所を再確認して、元通りケースに入れ組み立てる。
【5つの水晶の両端を交換した状態。交換した水晶には周波数等の表示はありません】
- 一般的な注意
- Y1の水晶を交換する際は、水晶の周囲にあるトリマーコンデンサー等に半田こてが当らないように十分注意深く作業を行うこと。周囲の部品を壊しては、元もこもありません。
- 半田こての温度は出来るだけ低いほうが良い。プロ用の半田コテであれば、温度設定を300℃以下にする。家庭用の半田コテであれば、70〜80Wタイプがお勧めです。
- 元の状態に組みあがったら、軽くケースを振ってみて、異常音がしないことを確認してください。万一何かの部品がケースの中に残っていると、電源を接続したときにショートする可能性があります。
- 後は、電源を入れてNOAA18号が来るのを待ちます。
- 当然ですがスケルチや音量の設定は、ケースを分解する際に変わっているので、最適値に再度設定しなおしてください。
- 通常トリマコンデンサーの調整は必要ありません。これを触ると測定機器が必要になりますので、触らないほうが無難です。
- わたしの保有機器では、完全無調整で綺麗に受信、デコードが出来ています。こちらからどうぞ。